【C4】素直になれない君へ
十一月十四日、早朝。日付を跨いだ瞬間に自身の端末が鳴り響き誰かと思えば電話の向こうからそれはもう元気な声で『誕生日おめでとう、茨!このぼくが一番にお祝いしてあげたね!』と日和からの電話に始まり次々とお祝いのメッセージが届いていた。そして今朝…
凪茨利き小説2021冬グループC(2011)
【C3】ほんとうのこころ
ジュンと日和が付き合っています(CPなし)「茨、きれい」「そうでありますな」 風が冷たい。凩こがらしの吹く公園で閣下はしゃがんで拾い物をしている。天下の乱凪砂がなにをしているかというと、どんぐりひろい。幼児とおなじである。そんな無価値なもの…
凪茨利き小説2021冬グループC(2011)
【C2】叶うなら変わらぬ愛を
観葉少女パロになります。苦手な方は自衛お願いします。(設定だけをお借りした感じです。ふんわりと楽しんでいただけると幸いです。)凪砂:人間茨:観葉少年「凪砂、これが私のコレクションだ。」まだ凪砂の自我がない頃、父に連れられて来た大きな倉庫。そ…
凪茨利き小説2021冬グループC(2011)
【C1】それから二人はキスをした。
「茨、これを」 そう言って凪砂から渡されたスカイブルーの上品な小さい箱。所謂、結婚を誓い合った仲の男が女に送る特別な箱。場所は夜景の見える高級ホテルの最上階にあるレストラン。――そして今日はスカイブルーを突き出された男、七種茨の18歳の誕生…
凪茨利き小説2021冬グループC(2011)