グループA(2011)

【A3】涙の重さ、三百グラム。

概要:後始末をする七種茨の話です。諸注意:乱凪砂が死にます。 そういうモノがあることを、知識としては知っていた。「……ねえ、茨。三百グラムってどれぐらいだろう」「三百グラムですか? そうですね……、市販の板チョコが一枚五十グラムなので、六枚…

【A2】unbirthday  presents

茨への誕生日プレゼントに悩む凪砂と、相談に乗ってあげるジュンと日和の話 七種茨、身長172センチメートル、体重60キログラム、血液型はA型で、誕生日は11月14日。 そう、11月14日。 二週間後である。「……わりとまだ余裕あると思うんすけ…

【A1】ぐちゃぐちゃな程が丁度いい

※凪茨利き小説企画となっていますので内容は凪茨ですが、ジュンが当て馬的なキャラとなっていますがご了承ください。閣下から、アンクレットを貰った。どうやら足首を華やかに見せるための、装飾品らしい。冗談で「昔は奴隷とかに使っていたらしいですよ」な…

【A0】心の熱

「今日のシチューもおいしいね、茨」 「……おくちにあってよかったです!」  いまのは素の茨の笑顔。  そのほんとうに喜んだ笑顔が好きだった。茨は大体演技をしていて、仮面いつわりをつけて人とかかわっている。私だってそう。傍にいることによって、だんだん演技ではないところの茨を知るようになって、それが特別なことだって気づき始めた。それが愛おしかった。云ってしまえば仮面と鎧を外すことがなくなる気がして、伝えずにいる。