【A1】ぐちゃぐちゃな程が丁度いい
※凪茨利き小説企画となっていますので内容は凪茨ですが、ジュンが当て馬的なキャラとなっていますがご了承ください。閣下から、アンクレットを貰った。どうやら足首を華やかに見せるための、装飾品らしい。冗談で「昔は奴隷とかに使っていたらしいですよ」な…
凪茨利き小説2021冬グループA(2011)
【A0】心の熱
「今日のシチューもおいしいね、茨」
「……おくちにあってよかったです!」
いまのは素の茨の笑顔。
そのほんとうに喜んだ笑顔が好きだった。茨は大体演技をしていて、仮面いつわりをつけて人とかかわっている。私だってそう。傍にいることによって、だんだん演技ではないところの茨を知るようになって、それが特別なことだって気づき始めた。それが愛おしかった。云ってしまえば仮面と鎧を外すことがなくなる気がして、伝えずにいる。
凪茨利き小説2021冬グループA(2011)