凪茨利き小説2021冬

【A1】ぐちゃぐちゃな程が丁度いい

※凪茨利き小説企画となっていますので内容は凪茨ですが、ジュンが当て馬的なキャラとなっていますがご了承ください。閣下から、アンクレットを貰った。どうやら足首を華やかに見せるための、装飾品らしい。冗談で「昔は奴隷とかに使っていたらしいですよ」な…

【A0】心の熱

「今日のシチューもおいしいね、茨」 「……おくちにあってよかったです!」  いまのは素の茨の笑顔。  そのほんとうに喜んだ笑顔が好きだった。茨は大体演技をしていて、仮面いつわりをつけて人とかかわっている。私だってそう。傍にいることによって、だんだん演技ではないところの茨を知るようになって、それが特別なことだって気づき始めた。それが愛おしかった。云ってしまえば仮面と鎧を外すことがなくなる気がして、伝えずにいる。